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上質な🍀古伊万里 九谷焼(江戸期から明治期)のオンラインショップ✨✨新原美術へ
上質な🍀古伊万里 九谷焼(江戸期から明治期)のオンラインショップ✨✨新原美術へ
古伊万里鉢、入荷しました✨
鉢の外側には、赤・黄・緑色を基調とした華やかな色彩で
草花や蝙蝠など美しい景色が描かれています。
生命力あふれる絵柄が、使うたびに心を和ませてくれます☺️
さらに、口縁を彩る赤絵の幾何学模様が
全体の印象をぐっと引き締めています。
実用としてはもちろん、飾って眺めるだけでも楽しめるでしょう☺️
オンラインショップにて販売中❕
古伊万里 色絵 花蝙蝠文 鉢/Old Imari bowl
時代:江戸時代後期頃
高さ:約8.7センチ
直径:約14.8センチ
一客:18,000円
🔸オンラインショップでは、江戸中期〜明治頃の伊万里焼や九谷焼などの器を1,000点以上販売しております。
🔸一枚一枚当時の職人の手によって作られた器です。手描き、手作りならではの温かみや個性、歴史を感じながらお楽しみください。
🔸インスタグラムメッセージ、電話からもご注文承っております。
新原美術本店 〜器展示場〜
📍富山県高岡市鴨島町52
☎️ 0766-73-2171
⏰11:00-16:00(月土日祝休み)
🔶 この古伊万里鉢の魅力
① 鮮やかな「赤絵」と繊細な描写
上部の**赤の網目文様(網代文・あじろもん)**が非常に印象的。これは江戸時代後期の古伊万里に多く見られる意匠で、手作業とは思えないほどの緻密さです。色も鮮やかな朱赤で、経年による退色が少ない点からも保存状態の良さがうかがえます。
② 花鳥文様の典型的な構図
胴部分には、椿や菊、桔梗のような植物文様がバランスよく配されており、彩色の美しさと筆致の繊細さが光ります。
特に、赤い花弁と緑葉のコントラストが強く、当時の色絵磁器の中でも上手の部類に入ると考えられます。
③ 形状とサイズ感
やや深みのある碗形(椀型)で、用途としては盛り鉢や大きめの取鉢として使われていた可能性があります。高台も安定感があり、日常使いにも適していたことがわかります。
④ 鏡面のような釉薬の艶
釉薬の透明感と艶が美しく、光の反射で柔らかい表情を見せています。これは良質な胎土と焼成技術の高さを物語っています。
⑤ 伝統的な“吉祥文様”としての意味合い
このような赤絵の草花文様は、豊穣・子孫繁栄・無病息災などの吉祥を意味しており、婚礼や祝いの席などでも好まれて使用されました。
🌟 総評
この鉢は「観賞性と実用性を兼ね備えた江戸後期の名品」といえるでしょう。
古伊万里の中でも、華やかな色絵磁器は現在でもコレクターに非常に人気があります。もし裏印(窯印や染付の銘)がある場合は、それによってさらに詳細な年代や窯元の特定も可能です。
この古伊万里鉢の奥深い魅力
⑥ 幕末期の輸出伊万里との関連性
この鉢の絵付けや色調は、幕末に入ってから盛んになった**輸出用伊万里(欧州向けのオランダ・イギリス・フランス輸出品)**との共通点を感じさせます。
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特徴的な赤・緑・青の色使い
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花鳥や唐草、幾何文様の組み合わせ
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金彩の有無(写真では明確ではありませんが、光の反射から部分的に施されている可能性も)
これらは「古伊万里様式」から「金襴手様式(きんらんで)」への移行期に当たる特徴であり、輸出陶器としての価値も視野に入れたデザインと考えられます。
⑦ 使用されている技法の美しさ
■ 色絵(いろえ)技法
この鉢に使われているのは、素焼きした器に透明釉をかけて焼いた後、赤・緑・黄・青・紫などで絵を施し、再度低温で焼成する「上絵付け(うわえつけ)」の技法です。
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赤の部分は鉄系顔料を使用した朱絵(しゅえ)
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緑は銅顔料の緑釉(りょくゆう)
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輪郭線は細かい筆致で黒や鉄絵の具を使って描かれています
上絵技法は非常に手間がかかり、技術の差が如実に出るため、職人の腕前を測るポイントでもあります。
■ 手描きの自由さ
よく見ると、同じパターンの繰り返しではなく、手描きならではのゆらぎが見られます。この「完璧すぎない均整美」が、量産品にはない魅力を放っています。
⑧ 高台・裏面の観察も大切
写真には映っていませんが、古伊万里の魅力を語る上で高台(こうだい)や裏印の情報は極めて重要です。
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高台内に**渦巻き状の削り痕(ろくろ目)**が見られると、手挽き成形の証
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裏面に呉須(ごす)による染付銘があれば、窯元や時代を特定できる場合も
「染付銘なし=無名」というわけではなく、当時は職人の連携作業で作られ、銘を入れずに出荷されることも多くありました。とくに輸出用の鉢は、銘のないものが多数存在します。
⑨ 現代の暮らしへの活用価値
このような鉢は、ただ鑑賞するだけでなく、現代の食卓やインテリアでも十分に活用できます。
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季節の煮物を盛り付けても良し
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果物鉢としても見栄え抜群
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また、海外の方にとっては「和のアート」として、観賞用に飾る方も多いです
和室に限らず、モダンな空間にもマッチするため、古美術と日常の融合を体現できる器といえます。
まとめ:この鉢が伝えてくれるもの
この古伊万里の鉢は、
江戸末期の美意識と職人技、そして暮らしに寄り添う器の力強さを、今に伝えてくれます。
一見「華やか」で「派手」にも見えるかもしれませんが、文様一つひとつには意味があり、筆遣いの中に凛とした日本の美が宿っています。
こうした器を手に取ることは、単なる収集ではなく、時代や文化との対話ともいえるのです。
古伊万里の歴史とは?——江戸の美意識が生んだ磁器の物語
「古伊万里(こいまり)」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
華やかな色絵、繊細な染付、どこか懐かしく温かみのある器……。でも実はその美しさの裏には、時代を超えた技術革新と国際戦略、そして日本人の美意識が詰まっているのです。
■ 古伊万里とは何か?まずは名前の由来から
「伊万里(いまり)」とは、現在の佐賀県・伊万里市の地名。
江戸時代、佐賀藩が誇る有田(ありた)で作られた磁器が、伊万里港から全国に出荷されたことから、自然と「伊万里焼」と呼ばれるようになりました。
その中でも、江戸時代初期〜幕末頃まで(17世紀前半〜19世紀)に焼かれたものを“古伊万里”と呼びます。
■ なぜ伊万里で磁器が作られるようになったのか?
きっかけは1590年代、豊臣秀吉による「朝鮮出兵」にさかのぼります。
帰国した日本の武将たちは、朝鮮半島から連れ帰った陶工たちの技術によって、磁器生産の可能性を見出しました。
そして1600年代初頭、有田の泉山(いずみやま)で磁器の原料となる陶石が発見され、日本初の本格的な磁器生産が始まったのです。
これが、古伊万里の始まりです。
■ 初期伊万里(17世紀前半)——静かな染付の時代
初期の伊万里焼は、**呉須(ごす)と呼ばれる青い顔料だけで絵付けされた「染付磁器」**が中心でした。
形状もシンプルで、日常の器というよりは、仏具や茶道具など限られた用途が多かったのが特徴です。
粗さの残る素朴な美しさは、現代の目にも新鮮に映り、近年では“初期伊万里”としてコレクターの注目も高まっています。
■ 輸出黄金期(17世紀後半〜18世紀初頭)——世界が恋した古伊万里
1640年代以降、中国の景徳鎮が戦乱で一時的に機能停止すると、
ヨーロッパ諸国は代わりとなる磁器を日本に求めました。
ここで登場するのが、柿右衛門様式や金襴手(きんらんで)様式の色絵伊万里です。
繊細な赤や金、緑で彩られた豪華な磁器は、オランダ東インド会社によって大量に輸出され、ヴェルサイユ宮殿やドイツのマイセン窯にも多大な影響を与えました。
ヨーロッパの王侯貴族たちは、伊万里を“東洋の宝石”として愛でていたのです。
■ 国内向けの発展(18世紀中盤〜江戸後期)
輸出ブームが落ち着くと、伊万里焼は庶民の暮らしに根づく日用品へと変化していきます。
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毎日の食卓を彩る蕎麦猪口(そばちょこ)や向付
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豪商たちが注文した「献上品」としての大皿
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結婚祝い・出産祝いに贈られた器
この時代の古伊万里は、華やかさと実用性を兼ね備えたものが多く、現在市場に多く出回っているのもこの時期の器です。
■ 明治以降〜そして今へ
明治維新以降、伊万里焼は有田焼と名を変え、近代的な工場生産へと移っていきます。
ですが、手描きの味わいや江戸時代の技巧美は古伊万里にしか存在しない魅力です。
現代では、「古伊万里の器を日常使いしたい」「骨董として蒐集したい」という方が世界中に増えています。
特に、赤絵・染付・金彩の器は、和洋どちらの空間にも調和する美術品として再評価されています。
■ 古伊万里は、時代を超えて生き続ける“器の文化財”
ただの「古い器」ではない。
古伊万里は、日本の歴史・技術・美意識を詰め込んだ、小さな芸術作品です。
ひとつの鉢、一枚の皿から、江戸の人々の暮らしや、世界とのつながりまでを感じられる——それが古伊万里の最大の魅力ではないでしょうか。
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