碁盤、碁石、将棋盤

囲碁は4000年の歴史があると言われており、紀元前770年〜前221年頃、中国の春秋戦国時代には戦略、政治、人生の趣味レーションゲームとして広まったと言われてます。中国では古くから、王になるための嗜みとして身につけたようです。日本へ囲碁が入ったのは、6世紀前後と言われており、源氏物語や枕草子の中でも囲碁を楽しむ様子が描かれております。東大寺正倉院宝物の中にも聖武天皇の遺品として、「木画紫檀棊局」と名付けられた華麗な碁盤が収められています。
現在のように蛤製の碁石を使うようになったのは17世紀後半と言われており、それまでは天然の白い石、黒い石を使用していたようです。その中でも宮崎県日向市の蛤が特に有名ですが、明治半ば頃、富山の薬売りが日向蛤を大阪に持ち帰ったのがきっかけだったそうです。それまで蛤碁石の主流だった常陸や桑名の貝より厚く、組織も緻密なため、その美しさは格別であり、希少価値が高い幻の碁石と言われています。
将棋の起源は、古代インドのチャトランガというゲームであるという説が最有力で、いつ誕生したのかは諸説ありはっきりしていません。平安時代の書物である「新猿楽記」に将棋に関する記述がありますが、現在の将棋とは少し異なっていたようです。将棋盤・碁盤に使用される木材として最も良いとされているのは、榧です。碁盤・将棋盤を製作するには、樹齢200年〜800年程の大樹が必要ですが、原木の伐採が禁じられている現在では、樹齢を重ねた榧の原木はほとんど流通しておらず、榧材の確保は年々困難になってきています。お気軽にご相談ください。

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