范曾はんそう

時代 中華民国27(1938)年~
カテゴリー 中国美術
プロフィール 范曾 『觀音造像』
范曾 (はんそう・Fan Zeng)プロフィール
中華民国27(1938)年~
中国近現代の画家。江蘇省南通市の人。はじめは南開大学にて歴史を学んでいたが、のち中央美術学院で中国画を学ぶ。1979年には栄宝斎代表団とともに来日、東京や大阪で作品展を開催した。 1986年以降はアメリカやドイツなどでも作品展を催すようになり、日本各地でも個展が催された。岡山市西大寺には個人美術館である「范曽美術館」も設立されている程、日本とゆかりの深い画家である。書作品も数多く制作しているが「中国人物画の鬼才」と評されており、とりわけ人物画が賞賛されている。


范曾(はん そう、1938年7月5日生まれ)は、中国の著名な画家、書家、詩人、学者です。字(あざな)を十翼(じゅうよく)、別号を抱冲斎主(ほうちゅうさいしゅ)と称します。江蘇省南通市の出身で、現代中国の文化界において多彩な才能を発揮しています。

1. 生涯と学歴

范曾は書香門第に生まれ、幼少期から歴史、文学、絵画に親しみました。1959年、天津市の南開大学歴史系に入学し、その後、中央美術学院美術史系に転入、さらに中国画系で学びました。在学中、蒋兆和、李苦禅、李可染、郭味蕖、李斛、劉凌滄、常任侠、尚愛松、黄均、宗其香、沈叔羊などの著名な芸術家から指導を受けました。

卒業後、中国歴史博物館に勤務し、沈従文と共に中国歴代服飾資料の編纂に携わりました。その後、中央工芸美術学院(現・清華大学美術学院)で教鞭を執り、1984年には南開大学東方芸術系の主任に就任しました。また、フランスに滞在した経験もあり、国際的な視野を広げました。

2. 芸術的特徴と業績

范曾は、特に写意人物画で知られ、石濤の「一画論」を基盤に、天籟の境地を追求しました。白描に精通し、歴史人物の神韻を表現するため、歴史研究に深く取り組み、陳老蓮や任伯年の作品を特に高く評価しました。彼の歴史人物画は、清新で優雅、洒脱で生き生きとした表現が特徴です。

また、詩人としても活動し、詩、書、画を融合させた作品を多く残しています。彼の作品は、中国美術館や英国バーミンガム博物館など、国内外の多くの美術館に収蔵されています。

3. 社会的活動と影響

范曾は、南開大学や北京大学などで教授として後進の指導にあたり、中国芸術研究院の終身研究員や博士課程の指導教官も務めています。また、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の「多元文化特別顧問」としても活動し、国際的な文化交流に貢献しています。

慈善活動にも積極的で、2003年には「非典」(SARS)対策として50万元を寄付し、2008年の四川大地震の際には1000万元を寄付するなど、社会貢献にも力を入れています。

4. 私生活と話題

范曾の私生活は注目を集めることが多く、特に結婚に関する話題が取り上げられています。2024年4月、86歳の時に36歳の徐萌さんとの結婚を発表し、年齢差が50歳ということで大きな話題となりました。
ザ・ペーパー

5. 代表的な作品

《八仙図》:中国の伝説的な八人の仙人を描いた作品で、彼の代表作の一つです。
《秋声賦》:詩と絵画を融合させた作品で、英国バーミンガム博物館に収蔵されています。
《鍾馗神威図》:中国の伝説上の鬼神である鍾馗を描いた作品で、力強い筆致が特徴です。
范曾は、詩、書、画を融合させた独自の芸術スタイルを確立し、中国の伝統文化の継承と発展に大きく貢献しています。その多彩な才能と幅広い活動により、現代中国の文化界において重要な地位を占めています。