黄冑こうちゅう
時代 | 中華民国14(1925)~中華人民共和国1997年 |
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カテゴリー | 中国美術 |
プロフィール | 朝鮮族出身の画家韓梁然につき、ついで河北省出身で当時西安にいた趙望雲に国画を学んだ。 1948年、中国人民解放軍に参加して、甘粛、青海、新疆などで勤務した。 この時の体験が彼に少数民族の生活に目を向けさせることになった。 1975年、軽工業部工芸美術公司顧問・中国画研究院副院長・中国美術家協会常務理事をつとめる。 速写風の力強い速度のある線で人物や羊、ろばを描き、青・黄・赤・黒などの対照的な配色で鮮烈で豪放な画面を生んでいる。 **黄冑(こうちゅう / ホアン・ジョウ, 1925年–1997年)**は、中国の著名な画家で、20世紀の中国美術界を代表する存在の一人です。特に水墨画と工筆画(細密画)の分野で優れた作品を残し、軍人や馬を描いた作品で広く知られています。 黄冑の生涯と経歴 本名:李少言(リー・シャオイエン) 生年:1925年 没年:1997年 出身地:中国河北省滄州 学歴:中央美術学院(中国美術の名門) 職歴: 中国人民解放軍の美術活動に従事し、軍事プロパガンダや宣伝画を制作 文化大革命後、中国美術界の再興に貢献 中国画院(現在の中国国家画院)の設立に関与 黄冑の芸術的特徴 1. 馬の絵画 黄冑といえば「馬の画家」として有名です。彼の描く馬は、力強くダイナミックでありながら、しなやかで優雅な動きが表現されています。伝統的な中国の水墨技法を駆使しつつ、西洋画の遠近法や解剖学的な正確さも取り入れ、リアルでありながら芸術的な独自のスタイルを築きました。 2. 農民や労働者の姿 黄冑は、社会主義リアリズムの影響を受け、中国の労働者や農民、特に少数民族の生活風景を多く描きました。新疆ウイグル族やチベット族などの民族衣装を身にまとった人物画も彼の代表作に含まれます。 3. 軍事・革命テーマ 解放軍の一員だったこともあり、戦争や革命をテーマにした作品も多く、中国の現代史と密接に結びついた画風を持っています。文化大革命後の時代には、自由な表現を取り戻し、より伝統的な中国絵画の美を追求しました。 代表作品 《奔馬図》 - 彼の代表作のひとつで、勢いよく走る馬が生き生きと描かれています。 《草原の歌》 - 少数民族の女性が楽器を弾く様子を描いた作品。 《戦友図》 - 軍人たちの絆を描いた作品。 黄冑の影響 黄冑の絵画は、中国国内のみならず、世界中の美術コレクターや研究者から高く評価されています。彼の馬の画風は、多くの後進の画家に影響を与え、**「近代中国の馬の絵画の第一人者」**とされています。 また、彼は書道にも秀でており、独特の筆使いを駆使した書作品も多く残しています。晩年には美術教育にも力を入れ、多くの弟子を育てました。 市場価値とオークション 黄冑の作品は、現在でもオークション市場で高額で取引されています。特に「馬」の絵画は非常に人気があり、数千万円から数億円の価格で落札されることもあります。 例えば: 2011年に香港のクリスティーズで《奔馬図》が約1億円で落札 2016年には《草原の歌》が約2億円で落札 まとめ 黄冑は、現代中国美術における最も影響力のある画家の一人であり、水墨画と工筆画の技法を融合し、ダイナミックな馬や少数民族の人物を描いたことで名を残しました。 彼の作品は今もなお世界中の美術ファンに愛され、高額で取引されています。 |