ギジェルモ・バルガスぎじぇるも・ばるがす

カテゴリー 絵画、書画
作品種別 その他の20世紀のアート
プロフィール ギジェルモ・アバクク・バルガス(Guillermo Habacuc Vargas、1975年9月18日-)は、コスタリカ出身の美術家。「アバクク(Habacuc)」とは、通称であり、旧約聖書の預言者ハバククから取られている。

代表作とその影響
最も有名な作品の一つが、「アーティストとしての行動」(Exposición No. 1)で、これは2007年のダナ・グランデ美術館で展示されたもの。この作品は、バルガスが路上で見つけた飢えた犬を美術館の展示スペースに連れて来て、犬を鎖で繋ぎ、餌を与えないというパフォーマンスを含んでいた。バルガスはその展示において、犬が苦しむ様子を視覚的に強調し、それを観客に観賞させることで、動物虐待や社会の無関心についての深い問いを提起したのである。

この作品は非常に物議を醸し、動物虐待だとして多くの批判を受けたが、一方でアートとしての力とそのメッセージの強さを評価する声もあった。この展示が引き起こした論争は、現代アートにおける倫理や社会的責任についての議論を引き起こし、バルガスはその後もこのテーマに関連した作品を作り続けた。

社会的、政治的テーマ
バルガスの作品は、社会的規範や倫理的問題、動物福祉に対する批判を中心に展開されている。特に、「アートと社会」の関係についての問題提起を行うことが多く、アートが持つ影響力やアーティストの責任に関して深い問いを投げかけている。
アートが単なる鑑賞の対象ではなく、社会的な反応や思索を促す「行動」として機能することを示している。