辻井京雲つじいけいうん

時代 昭和19年〜
標準発表価格 600,000 円
カテゴリー 絵画、書画
作品種別 書 現代書家 近代詩文作家
プロフィール 師 金子
北海道出身。

辻井京雲(つじい けいうん、1944–2019)は、北海道雨竜町出身の現代詩文書の第一人者で、国内外を舞台に活躍した書家にして教育者です。

経歴と教育

生年月日:1944年、北海道雨竜町生まれ

学歴:北海道教育大学(旧:北海道学芸大学)卒業(1968年)

師事:金子鴎亭(おうてい)に師事。以降、創玄書道会をはじめ数々の展覧会で活躍を重ねる

海外経験
渡欧・北米への展開:1980年代以降、ロンドン、パリ、ベルリン、モスクワ、北京など世界各地で展覧会や作品出品あり

教育活動:ロンドン大学やオックスフォード大学で教鞭をとり、日本書道を紹介

大英博物館でも研究員として活動するなど、国際レベルでの幅広い関与が注目されます

書壇での受賞・要職

創玄展大賞(1977年)・毎日書道展準大賞(1979年)・創玄展文部大臣奨励賞(1981年)・道書道展大賞など数々受賞

札幌芸術賞(2003年)・北海道文化賞(2017年)を受賞し、高い文化的評価を受ける

書壇役職も多数:北海道書道展理事長、創玄書道会常務理事、毎日書道会評議員、日展会友など

作風と思想

近代詩文書を中心とした表現で知られ、詩歌や文学作品に触発された自由奔放でリリカルな筆致が特色

筆跡には叙情性と絵画性が融合し、「マッチ棒でひっかいたような」細線的な表現や迫力ある書風まで、多彩なスタイルが高く評価されています

「心象」を文字に閉じ込めるような内省的作品から、自然や風景を抽象的に描く大作まで、幅広い表現を展開。
教育・後進育成

北海道教育大学では助教授・教授として長年書道教育に従事し、多くの後進を育成

**「書圏」**という書作研究グループを主宰し、門下生の作品展なども継続して実施

ギャラリー&展示

辻井京雲ギャラリー「墨響(ぼっきょう)」:道の駅田園の里うりゅう内に常設ギャラリーあり。大作から小品まで約20点展示、随時レイアウト変更

遺作展:道立文学館で「書の世界~詩歌と戯れて~」と題した初の遺作展が開催され、近代詩文書の魅力を提示

総まとめ

項目 内容
誕生・没 1944年北海道生まれ〜2019年5月逝去(享年74)

教育 北海道教育大学卒業・教職 → 同大名誉教授
師事 金子鴎亭
作風 近代詩文書、幅広くリリカルかつ力強い筆致
受賞 創玄展・毎日書道展・道書展ほか主要賞多数
役職 書壇リーダー(創玄、毎日、道書展、日展など)
国際展開 欧米・中国での展覧・教育活動、遺作展・常設展示ギャラリー
辻井京雲は、日本の書道界において詩と墨を響かせる独自の境地を開拓し、教育者としても後進に道を拓き続けた、希代の書家です。