大井錦亭おおいきんてい

時代 昭和2年〜
標準発表価格 1,000,000 円
カテゴリー 絵画、書画
作品種別 書 現代書家 近代詩文作家
プロフィール 秋田県出身。

大井錦亭(おおい きんてい)先生(1927–2020)は、日本の書道界における重鎮であり、特に近代詩文書や漢字かな交じり書の分野で高い評価を得てきた名筆家です。以下にその歩みを詳しくご紹介します。

経歴と師事

出身・師事:秋田県出身、北海道に移りのち、渡辺緑邦氏に師事。1953年上京後は、近代詩文書の伝統を築いた金子鴎亭に師事し、鴎亭イズムを継承しました

活字デザインへの関与:三省堂でも鴎亭とともに活字デザインに携わるなど、造形文化への造詣も深めています

主要役職・団体関与

公職と役職多数:
全日本書道連盟顧問、日展特別会員、毎日書道会常任顧問・名誉会員など、国内主要書団体で重責を担いました

隆玄書道会会長、創玄書道会理事長、近代詩文書作家協会理事長でもあり、月刊誌『書冠』の主幹として編集・普及も推進

作風と技術

詩文書・漢字かな交じり作品:
「漢字かな交じり書の技法」のDVDも制作され、その筆技や運筆の秘密が映像で紹介されています

臨書・詩文書の出版多数:
『錦亭臨書選集』『錦亭臨書精選』シリーズなどを編集・出版。古典を素材とした臨書作品の模範集としても広く活用されています

展覧・指導活動

毎日書道展での活躍:
常任顧問として毎日展に参加し、自作の自詠句「虹の輪を神が賜ひし鳰の池」などを発表

チャリティー書展:
毎日書道会の新春チャリティー書展の総務・評議員を務め、その人脈と活動を広く支えました

教育・後進育成

門弟輩出:
多くの後進に薫陶を与え、その作品は隆玄現代書展などで後継者にも引き継がれています 。
公演・映像による普及:
YouTube映像では「鴎亭イズムを継承する作家」として紹介され、技術面だけでなく精神性も継承されています

まとめ表

項目 内容
師事 渡辺緑邦 → 金子鴎亭
役職 各書道団体の顧問・会長・理事長など多数
技法披露 DVD・YouTubeでの技術解説あり
出版物 臨書選集・精選シリーズ編集
展覧活動 毎日書道展、新春チャリティー展など
教育影響 多数の門弟・作品展で後進育成
大井錦亭先生は、詩文書・漢字かな交じり書の美を極め、書道界の組織運営・教育・出版を通じて総合的な功績を残した名筆家です。