宇田萩邨うだてきそん
時代 | 昭和時代 |
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カテゴリー | 絵画、書画 |
作品種別 | 日本画 |
プロフィール | 宇田 荻邨(うだ てきそん、1896年6月30日 - 1980年1月28日)は、日本画家、日本芸術院会員。三重県松阪市生まれ。本名・善次郎。 宇田萩邨(うだ しゅうそん、1896年12月3日 – 1980年7月22日)は、昭和を代表する日本画家の一人で、風景画を中心に活躍した画壇の重鎮です。写実と詩情を融合させた独自の風景表現によって高く評価され、日本美術院を舞台に大きな業績を残しました。 基本情報 氏名:宇田 萩邨(うだ しゅうそん) 本名:宇田常太郎 生年没年:1896年(明治29年)12月3日 – 1980年(昭和55年)7月22日 出生地:和歌山県和歌山市 学歴:京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)卒業 所属:日本美術院(院展)同人、日本芸術院会員 略歴と経歴 1919年:京都市立絵画専門学校を卒業。西山翠嶂に師事。 1920年代:再興日本美術院展(院展)に出品し、入選を重ねる。 1930年代以降:山水画・風景画を中心に研鑽を積み、院展を代表する風景画家として確固たる地位を築く。 1947年:日本美術院同人に推挙。 1959年:日本芸術院賞受賞。 1965年:日本芸術院会員に就任。 1980年:死去(享年83歳)。文化勲章の候補にも挙げられていたが、生前には受章せず。 作風と主題 宇田萩邨の画業の中心は風景画で、特に近畿・紀州・伊勢など日本各地の自然風景を独自の感性で描写しました。 特徴 写実に根ざしつつも、抒情的な色調と構成。 中国古典山水画の影響も一部に見られるが、日本的な湿潤な風景表現が特徴的。 墨の濃淡や絵具のにじみを巧みに用いた静謐な世界観。 代表的な題材 紀伊半島の海辺や松林、伊勢神宮周辺の森 霧・霞・雨といった日本的自然現象 寺社や古道など歴史的風景も描く 主な代表作 《霧の伊勢路》:紀伊地方の霧が立ち込める街道風景を詩的に描写。代表作のひとつ。 《那智の滝》:和歌山県の名勝を題材とした名品。 《雨後》:しっとりとした雨上がりの光景が表現された作品。 受賞・栄誉 1959年:日本芸術院賞受賞 1965年:日本芸術院会員就任 1976年:和歌山市名誉市民 晩年まで院展の重鎮として活躍し、後進の指導にも尽力しました 教育と影響 京都画壇や日本美術院において、多くの後進を指導。 日本画における“風景表現の深化”というテーマにおいて重要な役割を果たしました。 戦後の院展の中核を担い、現代日本画における風景画の位置づけを高めた功績は大きいです。 所蔵先と市場評価 作品は東京国立近代美術館、和歌山県立近代美術館、京都国立近代美術館などに所蔵。 美術市場でも高く評価されており、掛軸や屏風作品はオークション市場でも人気があります。 |