井茂圭洞いしげけいどう

時代 昭和11年〜
標準発表価格 1,650,000 円
カテゴリー 絵画、書画
作品種別 書 現代作家・仮名作家
プロフィール 師 龍洞

井茂圭洞(いしげ けいどう、1936年9月16日生まれ)は、日本を代表する書家の一人であり、かな書を中心に漢字や漢字かな交じりの書にも精通しています。その功績により、2018年に文化功労者、2023年には文化勲章を受章しました。現在も日本芸術院会員、日本書道文化協会会長、日展顧問など多くの要職を務め、書道の普及と後進の育成に尽力しています。


経歴と教育活動

兵庫県出身の井茂氏は、兵庫県立兵庫高等学校在学中に書道部に入部し、深山龍洞(みやまりゅうどう)氏に師事しました。京都学芸大学(現・京都教育大学)美術科(書道)を卒業後、高等学校の教員を経て、1977年から1994年まで京都教育大学で教鞭を執りました。その後も名誉教授として後進の指導にあたっています。


書風と作品

井茂氏の書風は、古典に根ざしながらも現代的な感覚を取り入れたもので、特に「関戸本古今集」などの古筆を研究し、大字かなの可能性を追求しています。また、漢字の古典である「淳化閣帖」や米芾の「群玉堂米帖」なども学び、かなと漢字の融合を図っています。


主な受賞歴

1961年:「若山牧水の歌」で日展初入選
1977年・1979年:日展特選
1993年:日展会員賞
2001年:「清流」で日展内閣総理大臣賞
2002年:「清流」で日本芸術院賞
2012年:日本芸術院会員
2018年:文化功労者
2023年:文化勲章

社会的活動と影響

井茂氏は、日本書道文化協会会長として、書道の無形文化財登録を推進し、書道の普及と発展に努めています。また、一東書道会会長、日展顧問、日本書芸院最高顧問などの要職を務め、書道界全体の発展に寄与しています。

読売書法会 連載企画「わが古典」:第四回 井茂圭洞先生
文化庁広報誌 ぶんかる「暮らしの文化 リレートーク 井茂圭洞」
京都教育大学「井茂雅吉(圭洞)名誉教授が文化勲章を受章されました」

井茂圭洞氏は、伝統を重んじつつも新たな書の表現を追求し続ける姿勢で、多くの書道愛好者や後進の書家たちに影響を与えています。その作品や活動は、今後も日本の書道界において重要な位置を占めることでしょう。