益頭峻南ましずしゅんなん

時代 大正時代
カテゴリー 絵画、書画,掛け軸
作品種別 日本画
プロフィール 南画家。江戸生。名は尚志、字は示徳、通称を銓太郎。野口幽谷に師事し、花鳥を得意とした。東京勧業博覧会二等賞牌受賞。文展審査員。大正5年(1916)歿、66才。

益頭峻南(ますがみ しゅんなん、生年不詳 – 大正5年〈1916年〉没)は、明治から大正初期にかけて活躍した日本画家で、特に花鳥画や写生画で知られています。彼の作品は、東洋的な詩情と写実的な描写が融合した独自の画風を持ち、当時の美術界で高い評価を受けました。

代表作と作風
益頭峻南の代表作には以下のようなものがあります:

『春江水暖図』:春の川辺の風景を描いた作品で、自然の息吹を感じさせる繊細な筆致が特徴です。
『春』:花鳥を主題とした作品で、季節の移ろいを感じさせる構図と色彩が魅力です。
『哀鳴嗷々図』:動物の哀愁を描いた作品で、感情豊かな表現が印象的です。
これらの作品は、東京文化財研究所のアーカイブデータベースに収録されており、当時の美術雑誌『美術画報』にも掲載されました。


関連資料と模写作品
益頭峻南は、椿椿山の息子である椿華谷が明治7年に制作した『群蝶譜』を、明治23年に模写しています。この模写作品には、野口幽谷や「梧軒」といった人物からの書状が添えられており、当時の画壇との交流がうかがえます。

画風と評価
益頭峻南の作品は、写実的な描写と詩情豊かな表現が融合した独自の画風を持ち、明治から大正初期の日本画壇において重要な位置を占めました。彼の作品は、自然の美しさを繊細に捉え、観る者に深い感動を与えます。

益頭峻南の作品や活動については、東京文化財研究所のアーカイブデータベースや、当時の美術雑誌『美術画報』などで紹介されています。彼の作品に触れることで、明治から大正初期の日本画の魅力を再発見することができるでしょう。