英一舟はなぶさいっしゅう

時代 江戸時代
カテゴリー 掛け軸,絵画、書画
作品種別 浮世絵
プロフィール 1698-1768 江戸時代中期の画家。
元禄(げんろく)11年生まれ。初代英一蝶の門人。一蝶の養子となり,英家2代をつぐ。明和5年1月27日死去。71歳。名は信種。通称は弥三郎。別号に東窓翁,潮窓。

英一舟(はなぶさ いっしゅう、1698年〈元禄11年〉–1768年〈明和5年〉)は、江戸時代中期に活躍した絵師で、英一蝶(はなぶさ いっちょう)の養子および門人として知られています。本名は信種(のぶたね)、通称は弥三郎(やさぶろう)で、号としては一舟のほか、東窓(とうそう)、潮窓(ちょうそう)などを用いました。彼は英派の2代目として、師の画風を忠実に継承し、享保から寛延の頃(1716年〜1751年)にかけて活躍しました。


来歴と人物像
英一舟は、英一蝶の養子として英派を継承し、師の画風を守りながらも独自の表現を追求しました。彼の作品は、師の影響を受けつつも、繊細な筆致と落ち着いた色彩で知られています。享年71歳で、墓所は東京・芝の二本榎承教寺中顕乗院にあります。また、彼の実子である英一川(はなぶさ いっせん)も絵師として活動し、英派の系譜を継ぎました。

主な作品
英一舟の代表的な作品には以下のものがあります:

猩々図(しょうじょうず):紙本著色の双幅で、右幅88.4×28.0cm、左幅84.6×23.4cm。亀山市の本久寺に所蔵されています。款記は「英一舟画」。

花鳥図(かちょうず):紙本墨画の一幅で、88.7×28.0cm。同じく本久寺に所蔵されています。款記は「英一舟画」。

蓬莱図(ほうらいず):紙本墨画の一幅で、41.5×54.1cm。亀山市の福泉寺に所蔵されています。款記は「英一舟書」。

これらの作品は、英一舟の繊細な筆致と落ち着いた色彩感覚を示しており、師である英一蝶の影響を受けつつも、独自の表現を追求したことがうかがえます。

英派の系譜
英一舟は、英一蝶の養子として英派を継承し、その後、実子である英一川が後を継ぎました。英派は、江戸時代中期から後期にかけて活動し、風俗画や人物画などで知られています。英一舟の作品は、師の画風を守りつつも、独自の表現を加えることで、英派の発展に寄与しました。

英一舟は、英一蝶の画風を忠実に継承しつつも、独自の表現を加えることで、英派の発展に寄与した絵師です。彼の作品は、江戸時代中期の絵画史において重要な位置を占めており、現在でも美術館や寺院に所蔵されています。英派の系譜を理解する上でも、英一舟の作品とその画業は欠かせない存在です。