鳥居清勝とりいきよかつ
時代 | 江戸時代 |
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カテゴリー | 掛け軸,絵画、書画 |
作品種別 | 浮世絵 |
プロフィール | **鳥居清勝(とりい きよかつ)**は、江戸時代前期に活躍した浮世絵師・芝居絵師で、鳥居派の始祖・鳥居清信の弟子または近しい後継者として知られています。鳥居派初期の中心的存在の一人であり、歌舞伎の看板絵・番付絵・役者絵といった芝居絵のジャンルで重要な役割を果たしました。 【基本情報】 項目 内容 名称 鳥居清勝(とりい きよかつ) 活動時期 江戸前期(元禄〜享保期、1700年前後〜1730年頃) 所属 鳥居派 師匠 鳥居清信(鳥居派の祖)とされる 得意分野 芝居絵(番付・看板・役者絵)、肉筆浮世絵 画号 鳥居清勝、清勝画 【鳥居派とは】 鳥居派は、歌舞伎と密接に関わる絵師集団で、主に芝居関係の広告・装飾・役者肖像を描くことを専門としました。 鳥居清信を祖とし、江戸中村座・市村座などで活躍。 「演劇絵画(芝居絵)」の確立と発展に貢献。 清勝はその初期メンバーとして、派のスタイル確立に重要な役割を果たしました。 【作風と特徴】 太く力強い輪郭線(鳥居派特有の太い描線) 単色または少数色による木版刷り(初期は墨摺絵→丹絵) 表情よりもポーズや衣装の誇張による芝居的な臨場感の表現 見栄を切る場面、役者の大首絵(顔のアップ)などを得意とした 特に「芝居の看板絵としての役者絵」という目的が重視されたため、誇張や様式化された描写が多く見られます。 【主な作品ジャンル】 芝居番付(歌舞伎のプログラム) 絵看板 丹絵(たんえ)・紅絵(べにえ)などの初期浮世絵様式 肉筆浮世絵(数点現存) 【現存作品と評価】 太田記念美術館、東京国立博物館、大英博物館などに清勝の署名作品が確認されています。 現存する版画は少ないものの、初期浮世絵史の上で非常に貴重とされます。 技術的には未熟な部分もあるが、芝居文化と浮世絵の融合を進めた功績は大きい。 【鳥居派内での位置づけ】 鳥居清信(初代) → 清倍 → 清勝 → 清満、清長、清経、清廣…と続く中で、 清勝は第二世代にあたり、派の様式を確立した功労者と評価されます。 【まとめ】 項目 内容 活動時期 江戸前期(1700年頃〜1730年頃) 派閥 鳥居派(歌舞伎絵専門) 師匠 鳥居清信 特徴 太い輪郭線、様式化された役者絵 主な作品 芝居番付、丹絵、紅絵など初期浮世絵 美術史的評価 芝居絵の様式を確立した功労者、初期浮世絵の代表格の一人 鳥居清勝の作品は、今では初期浮世絵の研究において欠かせない存在とされています。 |