岩佐以重いわさこれしげ

時代 江戸時代
カテゴリー 掛け軸,絵画、書画
作品種別 浮世絵
プロフィール **岩佐以重(いわさ いじゅう/いしげ)**は、江戸時代中期に活躍したとされる絵師ですが、その実像は極めて不明瞭で、現在のところ確実な伝記や作品が明らかになっていない人物です。そのため、美術史の文献や主要な浮世絵・日本画の資料においても、岩佐以重という名前に関する情報は極めて乏しく、確定的な解説は存在していません。

以下に、可能性として考えられる周辺情報と、混同・誤記の可能性がある点を整理してご説明します。

【1. 名称の混同・誤記の可能性】

岩佐以重という名前は、以下のような他の画家・書家との混同、または表記の揺れの可能性が考えられます。

● 岩佐又兵衛(いわさ またべえ)
桃山~江戸初期の著名な絵師。狩野派の技法を基に、大和絵風の華やかな絵巻物を多数残した。
「岩佐姓」で最も著名な人物。
「以重」との名前の誤写・混同の可能性あり。
● 岩佐派(岩佐一門)
岩佐又兵衛に始まる流れを汲む絵師たち。末裔や弟子などによって形成されたが、史料は断片的。
【2. 「以重」という名前について】

「以重」という名前自体が非常に稀であり、江戸時代の画人・文化人名鑑の中でもほとんど見られません。また、漢字の表記としても、以下のような類似する名前との混同の可能性があります:

伊重(いじゅう)
為重(ためしげ/ためじゅう)
石重(いししげ)
【3. 出典・文献に記載がない】

以下の主要な文献には「岩佐以重」の名は登場しません:

『浮世絵師伝』斎藤月岑
『浮世絵系譜』
『日本美術年鑑』
『日本美術人名辞典』各種
【結論】

現時点では「岩佐以重」という人物について、信頼できる記録や作品が確認されていないため、美術史上の画家として確定的な紹介は困難です。

以下のいずれかの可能性が高いと考えられます:

岩佐又兵衛やその系統との混同
誤記された人物名(資料の誤植など)
地方資料などで記載される無名の絵師(未確認)