ロールストランドろーるすとらんど

カテゴリー 陶磁器全般
作品種別 陶器
プロフィール ロールストランド(RÖRSTRAND)は、スウェーデンの陶器メーカー。1726年ヨハン・ウルフがスウェーデン王室御用達窯として創業。スウェーデンでは経済の再建手段として、1746年からロールストランド製品の輸出を開始した。2001年からはフィンランドのiittalaブランドに統合され、次々と底面のマークがイッタラに置き替わりつつある。
第二次世界大戦後、スウェーデン工業協会が「芸術家を産業現場に」という提唱のもと、多くの陶芸家・デザイナーを招き入れ、シンプルで芸術性に富んだ「スカンジナビア・デザイン」を展開し、人々を魅了する。また、ノーベル賞授賞式の晩餐会で使用される食器は決まってロールストランドの「ノーベル」である。
また、王室御用達らしくGripsholmと呼ばれる王冠を模したパターンはグスタフ3世が晩餐会用に発注して以来使用されるようになったものであるが、1971年に製造が中止されている。
フィンランドのアラビア(ARABIA)も、1873年にロールストランドの事業拡大に伴って創業設立されたものである。

「ロールストランド」とは、スウェーデンを代表する老舗の磁器メーカー「Rörstrand(ロールストランド)」のことで、18世紀初頭からヨーロッパにおいて高品質な硬質磁器を生み出してきたことで知られています。以下、その詳しい歴史や特徴について解説します。

歴史の概要

創業と発展
Rörstrandは1726年にスウェーデンで創業され、ヨーロッパで初めて本格的な硬質磁器(磁器)が製造された工房の一つです。中国磁器の輸入に頼っていた時代に、自国で磁器を生産するための技術開発が行われた結果、Rörstrandはその技術革新の先駆けとなりました。
18世紀の黄金時代
創業初期から、Rörstrandは精緻な手描きの装飾と、特にコバルトブルーを用いた美しい青と白の絵付けで高い評価を受け、王侯貴族や上流階級に広く支持されるようになりました。これにより、ヨーロッパ各国で模倣が相次ぎ、磁器製造の自立化に大きな影響を与えました。
19世紀以降の展開
産業革命の進展とともに、大量生産技術が取り入れられる一方、伝統技法を継承した高級磁器は今なおコレクターズアイテムとして評価されています。現代では、歴史的価値と美術的な価値の両面から、多くの美術館や個人コレクションに収蔵されています。
技法とデザインの特徴

製造技術
Rörstrand磁器は、カオリン、長石、石英などの原料を高温で焼成し、非常に耐久性のある硬質磁器を作り出します。中国磁器の技法を参考にしつつ、ヨーロッパ独自の改良が加えられた点が大きな特徴です。
装飾とデザイン
特に有名なのは、手描きの青と白の装飾です。コバルトブルーを用いた精緻な絵付けは、Rörstrand磁器の代名詞ともなっており、花鳥、風景、神話などさまざまなモチーフが描かれています。これらのデザインは、ヨーロッパの美意識と中国の影響が融合したもので、非常に洗練されています。
文化的な意義

芸術と技術の融合
Rörstrandの磁器は、単なる実用品ではなく、その美しさと技術の高さから、芸術作品としても高く評価されています。創業以来、磁器製造の先端を走り続け、ヨーロッパ各国の宮廷や貴族の間で絶大な人気を誇りました。
遺産としての価値
今日、Rörstrand磁器は、18世紀ヨーロッパの工芸技術の結晶として、またデザイン史においても重要な位置を占めています。博物館やオークションでの取引でも高い評価を受け、古典的な美術品として多くのコレクターに愛されています。
まとめ

マイセン磁器と並び、Rörstrand(ロールストランド)はヨーロッパにおける磁器製造の発展を象徴する存在です。1726年の創業以来、技術革新と美的表現の両面から発展し、精緻な手描きの青と白の装飾や、洗練されたデザインにより、世界中で高い評価を受けています。今日では、その歴史的・文化的価値が再評価され、多くの美術館やコレクターによって保存・研究されています。

このように、マイセン磁器と同様、Rörstrandはヨーロッパの工芸史における重要な一章を担っており、現代においてもその影響力は衰えることがありません。

ロールストランド(Rörstrand)は、スウェーデンを代表する磁器メーカーで、ヨーロッパにおける磁器製造の発展を象徴する存在です。以下、ロールストランドの歴史を時系列で詳しくご紹介します。

1. 背景と創業の動機

中国磁器への憧れ
17世紀末のヨーロッパでは、上質な中国磁器が非常に高い評価を受け、王侯貴族の間で愛用されていました。中国磁器の美しさと耐久性に憧れ、ヨーロッパ各地の技術者たちは自国でも磁器を作り出すことを目指して研究を進めていました。

技術探求と原料の発見
ヨーロッパでの磁器製造においては、カオリン(陶土)や長石、石英といった原料の選定や、高温での焼成技術が重要でした。これらの技術的課題を解決するため、多くの研究と試行錯誤が行われていました。

2. 創業と初期の発展(18世紀初頭)

創業年と設立
創業年: 1726年
ロールストランドは、スウェーデンで1726年に創業されました。これは、ヨーロッパで本格的な硬質磁器(磁器)の製造を開始した最初の工房の一つです。
国家的支援と初期の技術革新
当時、スウェーデンは自国で磁器を生産することに大きな関心を寄せ、王室や国策としても支援されました。
技術者たちは、中国磁器の製法を研究しながら、独自に高温焼成技術を確立。これにより、耐久性と美しさを兼ね備えた磁器が作られるようになりました。
3. 18世紀の黄金時代

製品の革新と美的完成
絵付け技法: 特に、手描きによる精緻な青と白の装飾がロールストランドの象徴となりました。コバルトブルーを使った絵付けは、独自の美学と技術の結晶として高く評価され、模倣も多く見られました。
多様なデザイン: 花鳥、風景、神話的な題材など、様々なモチーフが採用され、ヨーロッパの美意識と中国磁器の伝統が融合したデザインが次々と生み出されました。
国際的な評価
ロールストランドの磁器は、スウェーデン国内だけでなく、ヨーロッパ各国の宮廷や上流階級に広まり、国際市場で大きな成功を収めました。これにより、ヨーロッパにおける磁器製造の自立が促されました。
4. 産業革命以降(19世紀以降)

大量生産技術の導入
19世紀に入ると、産業革命の影響を受け、機械化と大量生産の技術が進展しました。ロールストランドは伝統技法を守りながらも、これらの新技術を取り入れることで、品質を維持しながら大量生産を可能にしました。
伝統と革新の共存
一方で、手作業による装飾や、伝統的な技法で作られる高級磁器は、引き続きコレクターズアイテムとしての価値が保たれました。これにより、ロールストランドは高級磁器としてのブランドイメージを長く維持し続けました。
5. 現代の位置づけと文化的意義

美術的遺産としての評価
現在、ロールストランド磁器はその歴史的背景と高い芸術性から、博物館や個人コレクションに多く所蔵されています。18世紀から続く技術革新の証として、また美術史の重要な資料として評価されています。
ブランドとしての継承
ロールストランドは、今日も高級磁器ブランドとして世界中で認識され、贈答品や装飾品、さらには美術品としての価値が見直されています。歴史的製品は、オークションや展覧会でも高い評価を受け、その伝統と革新の精神が今なお受け継がれています。
まとめ

ロールストランドは、1726年の創業以来、ヨーロッパ初の硬質磁器製造の成功を背景に、精緻な手描きの青と白の装飾技法や独自のデザインで国際的な評価を受けたブランドです。18世紀の黄金時代から19世紀の産業革命、そして現代に至るまで、技術と芸術の両面でその遺産を後世に伝え、世界中の美術館やコレクターから高い評価を受け続けています。