原在明はらざいめい

時代 江戸時代
カテゴリー 絵画、書画,掛け軸
作品種別 絵画
プロフィール 原 在明(はら ざいめい、安永7年8月1日(1778年9月21日) - 天保15年6月15日(1844年7月29日))は、江戸時代後期に活躍した絵師。名は初め近義、のちに在明。字は子徳、号に写照。

原在明(はらざいめい、1778年9月21日~1844年7月29日)は、江戸時代後期に活躍した京都出身の絵師で、原派の第二代として知られています。以下に、彼の生涯や画風、代表作などについて詳しくまとめます。

生い立ちと家族背景
家系と名前の変遷
原在明は、原派の創始者である原在中の次男として京都で生まれました。兄の原在正も同じく画家であり、家業を支える中で、在明は父から画法を学び、芸術の道を歩み始めました。もともとの名は「近義」でしたが、後に「在明」に改名し、字は「子徳」、別号は「写照」として活動しました。
家督継承と特殊な相続
在明は、兄の原在正が早くも高い評価を得ていたこともあり、家業の中心的存在となりました。特に、地下官人として宮中や寺社に御用を務めるため、家格向上を図るための養子縁組など、独自の相続形態が取られていました。
経歴と活動
宮中・寺社との関わり
原在明は、有職故実に精通しており、宮中や各寺社の装飾画・記録図の制作を手掛けました。特に、天保4年(1833年)には、東大寺別当勧修寺門跡において、正倉院の宝物記録図の制作に立ち会うなど、公的な仕事に携わりました。
春日絵所の御用
天保5年(1834年)には、春日大社の式年造替に関わる「春日絵所」の職を取得。これにより、原派は以後、代々宮中および寺社での公式な装飾画制作の役割を担うこととなりました。
官位昇進と評価
在明は、官位を重ねながら、絵師としての実績を積み重ね、内舎人や正六位下、さらには正六位上にまで昇進しています。これにより、彼は京都の上流社会や宮中において高い信頼を得ました。
画風と代表作
画風の特徴
原在明の作品は、細密で雅やかな表現が特徴です。有職故実の知識を背景に、古代の紋様や装束の知識を生かし、宮中の厳かな趣向に合致した作風を展開しました。彼の作品は、官位や格式に応じた慎ましさと、優雅な装飾性が両立していると評価されています。
代表作
石清水臨時祭礼図巻
京都の重要な祭礼を描いた作品で、祭礼の様子や当時の装束・儀礼が詳細に描かれています。
新嘗祭之図
宮内庁や各美術館に所蔵され、当時の宮中行事を記録した重要な作品とされています。
その他、春日大社関連の作品や、屏風、掛け軸なども多数残されています。
原派の中での位置づけ
原在明は、父・原在中の影響を強く受けながらも、独自の表現を確立し、原派の伝統を受け継ぐとともに発展させました。彼の後、原在照や原在泉、さらにはその後代へと家元が受け継がれていき、原派は宮中絵師としての地位を確固たるものとしました。

まとめ
原在明は、京都の宮中や寺社で公式な絵画制作を担当しただけでなく、家格や伝統を背景に高度な技法と知識をもって活動した画家です。その細密で上品な画風は、江戸時代後期の公的な装飾画のニーズに見事に応え、今日でも美術館や史料として高く評価されています。