藤原行成ふじわらのこうぜい

時代 平安時代
カテゴリー 掛け軸,絵画、書画
作品種別 古筆・墨蹟
プロフィール 藤原 行成(ふじわら の ゆきなり/こうぜい、天禄3年(972年) - 万寿4年12月4日(1028年1月3日))は、平安時代中期の廷臣。藤原北家、右少将・藤原義孝の長男。官位は正二位・権大納言。一条朝四納言の一。世尊寺家の祖。
当代の能書家として三蹟の一人に数えられ、その書は後世「権蹟」(ごんせき)と称された。書道世尊寺流の祖。


藤原行成(ふじわら の ゆきなり)とは?
**藤原行成(972年 - 1027年)は、平安時代中期の貴族・書家であり、書道の名手として知られています。「三蹟(さんせき)」**の一人に数えられ、日本書道史において大きな影響を与えました。また、公卿としても活躍し、政治の世界でも重要な役割を果たしました。

1. 藤原行成の生涯

① 出身と家柄
藤原行成は、藤原北家の出身で、名門**「閑院流(かんいんりゅう)」**の一族。
祖父は藤原伊尹(いのただ)、父は藤原義孝(よしたか)。
閑院流は、摂関家(藤原道長ら)と異なり、学問・文化の分野で活躍する家系だった。
② 官職と政治的な役割
996年:**蔵人頭(くろうどのとう)**に就任し、天皇の側近として活躍。
1017年:権大納言(ごんだいなごん)に昇進し、公卿としての地位を確立。
1027年:太政官の重臣として朝廷を支えたが、同年に没。
2. 書家としての業績

① 「三蹟(さんせき)」の一人
「三蹟(さんせき)」とは、平安時代の代表的な書道家3人のことを指します。

三蹟 特徴
藤原行成 端正で品格のある書風
小野道風(おのの とうふう) 力強くダイナミックな書
藤原佐理(ふじわら の すけまさ) 流麗で感情的な書
行成の書は「端正で流麗」と評価され、宮廷文化において理想的な書風とされました。

② 代表作
「白氏詩巻(はくししかん)」:白居易の漢詩を書写した名筆。
「行成筆消息(ゆきなりひつしょうそく)」:藤原行成が書いた手紙(消息文)の優れた例。
「粘葉本和漢朗詠集(でっちょうぼん わかんろうえいしゅう)」:和漢朗詠集の写本として残る。
3. 和様書道の確立

行成は、それまでの唐風の書から脱却し、日本独自の「和様書道(わようしょどう)」を確立した。
彼の書風は、後の時代の書家に多大な影響を与え、「かな書道の父」とも言われる。
4. 藤原行成の影響と評価

① 宮廷文化への影響
書道だけでなく、宮廷文化全体に影響を与えた。
朝廷の公文書や貴族の書簡において、行成の書風が重んじられるようになった。
② 後世の評価
行成の書風は「王羲之の流れを汲みつつ、日本風に昇華したもの」と評される。
鎌倉時代以降も、書道の手本として広く受け継がれる。
5. まとめ

項目 内容
生没年 972年 - 1027年
家系 藤原北家・閑院流
官職 権大納言
書道の地位 三蹟の一人
代表作 『白氏詩巻』、『行成筆消息』
特徴 端正で流麗な和様書道
藤原行成は、日本の書道史において欠かせない存在であり、宮廷文化にも多大な影響を与えた人物です。その美しい書風は、今もなお日本の書道の手本とされています。